技術

PMTCの操作方法

PMTC

PMTCという言葉は、歯科衛生士ならだれでも知っている言葉ですが、実際にPMTCはどのような施術をするのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
メインテナンスでPMTCを行う場合は、PMTCを単体で行うことはなくメインテナンスのメニューの中にPMTCが含まれているという考えや言葉の定義を理解することも技術アップには大切です。
今回は、メインテナンスの流れに沿ってPMTCの操作方法について説明していきます。

これから復職を考えている方や、新人DHでどこから学べばよいかわからない方などの参考になると思います。

始める前に大切なこと

メインテナンスでは、私たち歯科衛生士が行うプロフェッショナルケアと患者さん自身が行うセルフケアが両立してう蝕や歯周病の予防ができると考えいます。患者さんにセフルケアを頑張っていただき、食生活習慣の改善などを測っていただきます。そして、それでも磨ききれない部分や苦手な部分を歯科衛生士がサポートをするというかたちになります。

なので、プロフェッショナルケアの中には、ブラッシング指導を行い、患者さんに自立して予防ができるようになることがメインテナンスとして考えられています。

プロケアとセルケア

使う材料やPMTCの知識についてのポイントをおさえるためには、まずは、「PMTCの基本 使用材料編」をご確認ください。

PMTCの手順

メインテナンスでPMTCを行う流れと一緒に操作方法について解説をしていきます。

手順1:染め出し

リスク部位を把握するために染め出しを行います。
唾液流出が多い、下顎舌側から染め出しを行うことをおすすめしています。また、患者さん自身も磨きにく場所でもありますので、しっかりと染め出しが行えるようにしていきます。

染め出し

手順2:ブラッシング指導

リスク部位の磨き方のアドバイスを行っていきます。
どうしても染め出しをすると、磨けていない部分が目立ちがちですが、まずは、患者さんが頑張って磨かれた部分をしっかりお伝えして、その後、磨けていない部分をお伝えしていくように心がけましょう

手順3:ディブライドメント

染め出しされた部位の縁上、縁下のプラーク除去を行っていきます。

この際に、歯石が付着している場合は、エアスケーラーや超音波助ラーを使用して、歯石の除去をしていきます。
歯肉縁下プラークも意識して操作を行っていきます。

手順4:機械的歯面清掃(PMTC)

ラバーカップやブラシを用いてPMTCを行っていきます。今回は、ラバーカップとブラシの説明を行います。

PMTCでは、機械が届かない部位はPTCを行います。フロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどを用いて、患者さんの磨きにく部位をプロフェッショナルケアとして、清掃を行っていきます。

ラバーカップ

リスク部位のPMTCの7つのポイント

ポイント1

口腔内の状態やリスクに合わせてペーストを選ぶ

ポイント2

下顎臼歯舌側は唾液流動があり、ペーストが流れやすいので注意する

ポイント3

ペーストはトレーやカップに適量だして、使用します。

ポイント4

PMTCではリスク部位からPMTCを行います。特にリスクのある部位から始めることで、患者さん自身にも一番汚れが残っている部位やリスクの高い部位を把握してもらうためでもあります。

ポイント5

コントラアングルハンドピースは、4分の1減速で4000回転以下で操作をおこないます。1000~2000回転で行う場合もありますので、歯面の状態に合わせて回転数を変更していきます。

ポイント6

操作では、1歯面に対して、3~7秒以内で操作をおこないます。長時間カップを当てていると、摩擦熱がでて、痛みを感じる場合もありますので、操作時間にも意識していきましょう。

ポイント7

PMTCでは歯肉縁下1~2mmのプラークも除去していきますので、縁下プラークも意識して操作をおこないましょう。

PMTCの操作方法

操作1(歯間部のPMTC)

まず最初に、磨き残しの多い、歯と歯の間のPMTCの説明をしていきます。
操作の際は、歯間部にチップを当ててから、フットペダルを操作し、回転させていきます。回転運動をさせながら、歯間に沿わせていくと、歯肉を傷つけることがありますので、気をつけましょう。
歯間の清掃の際は、近心、遠心のどの部位の汚れを取っているのかを意識しながら操作を行っていきます。

操作2(歯面のPMTC)

ペーストはカップの中にいれて操作を行っていきます。カップを歯面に当ててからフットペダルを操作し回転させていきます。

口唇を排除し、固定を臨在歯に取り、隣接面近くの歯面に沿わせ、回転をさせながら、歯頚部に沿わせながら移動させていきます。この際に、カップが1mm開く程度の圧をかけ、操作を行っていきます。1回の操作時間は3~7秒以内を意識してください。

歯肉縁下にもカップが入っている状態を確認しながら操作を行っていきましょう。
歯面は、歯間側から切端方向へゆっくりと操作を行っていきます。

操作3(舌側歯面のPMTC)

ペーストはカップの中にいれて操作をおこないます。カップを歯面にあててからフットペダルを操作し、回転させていきます。
患者さん自身も磨きにく部位でもありますので、カップをコンタクト部分にしっかり当てて、中央へむかって操作を行っていきます。

操作4(歯面のPMTC下顎前歯部)

下顎前歯や叢生部位には、小さな細めのカップを用いることで効率よく施術がおこなえます。ペーストはカップの中にいれておき、カップが1mm広がる程度の圧をかけて操作をおこなっていきます。

歯の間の部分が磨き残しが多いので、歯間部分にカップをしっかりと沿わせることを意識して操作を行ってください。

操作5(最後臼歯遠心)

最後臼歯遠心部分は患者さん自身も磨きにくい部位でもありますし、私たち歯科衛生士も施術しにくい部位でもあります。

ミラーで確認しながら、三角のチップを沿わせて清掃を行っていきます。横にスライドをさせながら、汚れを除去していきます。

操作6(咬合面)

咬合面も、ブラシを当ててから、フットペダルを操作し、回転させていいきます。回転させながら、咬合面に当てると、痛みを感じることもありますので、面に沿わせた状態で操作を行っていきます。

小臼歯や大臼歯、咬合面の裂溝の深さによって、ブラシの形状を変えて清掃を行っていきます。

仕上げ磨きを行う前に、ペーストを洗い流し、洗浄をおこないます。

PMTCの最後に行うこと

PMTCの仕上げ

PMTCでは最後に仕上げ磨きを行います。研磨剤無配合のペーストやフッ化物配合のペーストで全体の歯面を仕上げていきます。

PMTCでは、リスクのある部位のみを触っていますので、リスクのない部位はほとんど触っていない状態ですので、最後に歯面全体をきれいに磨き上げる操作を行っていきます。

仕上げ磨きの5つのポイント

リスクのない部位は、さらに良い状態にしていくために仕上げ磨きを行います。また患者さんが心地よく感じてもらうためのポイントについて説明していきます。

ポイント1

研磨力の低いペーストまたは、無配合を選ぶ

リナメル

ポイント2

心地良い操作を心がけます。番を決める、リズミカルに動かすなどの操作をおこないます。

ポイント3

4分の1減速のコントラで500~1000回転の低速回転で操作を行う。

ポイント4

1歯面に対して、3~7秒以内で操作をおこなう。

ポイント5

仕上げ磨きの際は、ラバーカップは少し柔らかめのものを選ぶと、心地よい操作ができるようになります。

操作方法としては、柔らかめのラバーカップを用い、押し当てた時にラバーカップが1~2mm開く程度に圧で操作を行っていきます。

カップの中にペーストを入れ、リズミカルに操作を行っていきます。歯間部から歯頚部の方へゆっくりと動かし、円を描くように動かしていきます。

患者さんに痛みを与えることなく、心地よい気持ちになっていただけることで、定期的な来院にもつながりますので、快適で心地よい施術を心がけてください。

フッ化物塗布

最後に、もう一度スプレー洗浄を行い、ペーストを洗い流した後に、フッ化物の塗布をおこないます。

フッ化物塗布

フッ化物はリスクに合わせて選び、5分間停滞させ、軽くうがいをしていただきます。
フッ化物に関しては、補綴物や患者さんの状況に合わせて使用しない場合もあります。リスクにあわせて選びましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?メインテナンスでは、私たち歯科衛生士がおこなうプロフェッショナルケアと患者さんが行うセルフケアが両立してう蝕や歯周病の予防ができると言われています。

PMTCはメインテナンスメニューの中の、プロフェッショナルケアとして、ディブライドメント、ブラッシング指導、食生活指導などを行い、その中のひとつとしてPMTCが位置付けられています。

患者さんにしっかりと磨けるようになっていただき、自分自身でう蝕や歯周病の予防ができるようになっていただくために、メインテナンスを行っていくことを患者さんにもお伝えしていきましょう。

塚本 千草

塚本 千草

投稿者の記事一覧

歯科衛生士のためのプラットフォーム「dhroom」設立者。
一般社団法人DHマネジメント協会 の代表として、「人材育成ができる歯科衛生士が歯科業界を変える」を理念に、歯科衛生士の仕事が好きで働き続けたい思いを実現するために日々活動中

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