発見(2):患者さんの“我慢”が減る

小川由香里

こちらがサージテルを使えば、患者さんの負担が大幅に軽減することもわかりました。

 

まず、私が見たいところをピンポイントで見られるようになったのでムリに口を開け続けてもらうことがありません。

ユニットの角度と、頬の排除の仕方で距離感を調整。

大きく開けようと頑張らなくても、患者さんにちょっと動いていただくだけで十分になりました。

 

そしてもうひとつは、“我慢”をしないでもらえるようになったこと

というのも、拡大視野に集中して視界が狭くなることで私の気づける範囲にも限界が出てきます。

それまではなんとなく表情筋を読み取ったり小さく指が動いたことで「大丈夫ですか?」

お声をかけていましたが、それができなくなる……。

そこで逆手をとって、改めてお願いするようにしたのです。

 

「ごめんなさい、ちょっと集中しますので何かありましたらご遠慮なく手を挙げてくださいね!」

 

そしたら不思議なことに、患者さんたちはじゃんじゃん手を挙げる!

「あれ、もしかしたら今までも言いたかったけど言えなかったのかな」

と思うくらい、知らせてくれるようになりました。

 

さらに、躊躇なく手が挙げられるようになるといろいろな遠慮もなくなるのか(笑)。

これまでうかがったことのなかった家族歴、仕事の話、お口への不安などが次々と話してくれます。

 

やっぱり患者さんって、ちょっとしたことくらいだったら「まぁいっか」って我慢されているんですよね。

「痛かったら手を挙げてください」と形式的に伝えても、実際に行動させてあげられていなかった。

思わぬ反省となりました。