しっかり摂ろう!タンパク質〜お魚編

タンパク質を多く含む食材として、お肉、お魚、卵、豆、乳製品があります。
乳製品などはアレルギーの問題もありますので、バランスの良いタンパク源であっても偏った食べ方は避けたいものです。また、お肉の苦手な人がいたりと食材の好き嫌いもありますよね。

「お肉にしますか? お魚にしますか?」
例えば、レストランのメインメニューを選ぶ時、あなたはどちらを選びますか?

どちらも美味しい良いタンパク源です。今回は、お肉と共にメインの食材になりやすい「お魚」の栄養素についてまとめました。

なぜお魚がいいのか

お魚はアミノ酸バランスが良いタンパク源

食品のタンパク質の質を評価するためにアミノ酸スコアという指標があります。からだで合成できない必須アミノ酸(9種)の充足率を示したもので、9種のアミノ酸のすべてが100以上であれば、アミノ酸スコアが100のタンパク質の食材と評価されます。

タンパク質を合成するには、必要なアミノ酸が揃っていなければなりません。1種類でもかけていると他のアミノ酸では代用できず、つくりかえ(合成)ができません。
そのため、アミノ酸スコアは100に近い方が、良いタンパク源と評価されます。

そして、お肉と同様に、お魚のアミノ酸スコアも100のものが多いです。
例えば、サケ、アジ、マグロ、イワシ、カツオ、ブリなど多くの魚があります。
ツナやカツオ節もアミノ酸スコア100の良質たんぱく源になりますので、メイン料理以外の食べ方でも食材として利用しやすいですね。
アサリなどの貝類やイカ、エビなどはアミノ酸スコアは80~70くらいの食材です。

お魚は他の栄養素(DHA、EPA、ビタミンD)が一緒に摂れる

お魚に含まれる栄養素は豊富です。
お魚は種類が多いので、含まれる栄養素の量は多少差がありますが、お肉のように、タンパク質と一緒に摂りたいビタミンやミネラルも含んでいます。
その他にも、お肉では摂れない魅力的な栄養素がお魚には含まれます。

まずは、サプリメントなどでもよく利用される「DHA・EPA」です。
これらは、オメガ3系といわれるからだに良い脂です。EPAは血液をサラサラにしたり、がんやアレルギーなどの慢性炎症の予防や改善、DHAは記憶力や学習能力、視力などを高めるはたらきに役立つことがわかっています。アジやサバ、イワシなどの青魚に多く含まれます。鶏肉にもDHAの脂が含まれていますが、お魚に含まれる量にはかないません。

次に、お肉では摂れないお魚に多い栄養素は「ビタミンD」です。
ビタミンDの持つはたらきは多岐にわたり、海外でも効能を高く評価されている栄養素です。もともと、骨をつくるのに関係するはたらきが有名でしたが、その他にも免疫力をあげる効果や、がん、糖尿病、高血圧、インフルエンザ、アトピー性皮膚炎、季節性うつ、自閉症、不妊、認知症など多くの症状の治療や予防に対して応用されています。

良質なタンパク・良い脂質・ビタミンを一緒に摂れるお魚は、魅力的な食材ですね。

お魚を食べるときに気をつけること

1日に食事から摂りたいタンパク量は、体重1kgあたり1~1.5gでした。ということは、お魚を1切れ、1尾に食べただけでは一日量は足りません。他の食事のタイミングでもタンパク源になる食材を、積極的に食べる必要があります。

お魚の食材で摂れるタンパク質量のおおよその目安です。

お魚は、お刺身で食べれたり、お肉よりも調理での栄養素の損失が少ないメリットがあります。また、お肉よりも脂質が少ないので、カロリーや消化の負担を気にされる方は、選びやすい食材です。

同じ食材のばっかり食べは、遅延型アレルギーを起こすことがあります。お魚は種類が豊富ですので、食材を変えてローテーションで食べることをおすすめします。
また、旬のものを選ぶと含まれる栄養素の量が変わりますので、そちらもおすすめです。
例えば、カツオに含まれるビタミンDの量は、春獲りで4.0μg、秋獲りで9.0μgです。

まとめ

食事で摂れるタンパク源の代表格、お魚の良い点をご理解いただけましたか?
お肉・お魚・卵・豆・乳製品をうまく組み合わせながら、美味しく食べて健康的なからだをつくる、そのための参考になればと思います。
(乳製品などは、アレルギーの問題により避けた方がよい場合があります)

「お肉にしますか? お魚にしますか?」さて、今日はどちらを選びましょう。