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超音波洗浄機は超音波発生の確認が必須

超音波洗浄機は超音波エネルギーによる器材の微小振動とキャビテーション効果と洗浄剤の溶解力との相乗効果によって汚染物を剥離することで洗浄する機械です。特に歯科では小器具の洗浄には欠かせないものですね。根管治療で使用するファイルやリーマー、う蝕治療で使用する削合用のバーなどの周りに付着している汚れを効果的に落としてくれるので、頼れる存在がこの超音波洗浄機です。ただし、超音波が発生していない状態では、全く効果がでないことを知っていますか?今回は大切な「超音波発生」の確認方法について解説します。

超音波をどうやって確認する?

超音波洗浄機の超音波発生はどのように確認していますか?スイッチを入れた時の「ビーン」という音でしょうか?それとも水面をじっと見て水面に振動が来ているか見るのでしょうか?残念ながら超音波発生の確認は音でも目視で確認することはできません。

アルミホイルを用いた確認方法

超音波洗浄機の洗浄度の確認方法は色々ありますが、日常管理の方法として安価かつ簡便なアルミホイルを用いて「打痕状態」を確認する方法があります。一般的に用いられるのがアルミホイルテストです。このテストは定期的におこなう必要があります。
超音波を発振している洗浄液の中にアルミホイルを浸すと微細な穴が開きます。この状態を確認することで超音波発振状態を知ることができます。

aluminumfoil

ただし、アルミホイルを直接超音波洗浄機に入れてしまうとアルミホイルを破ったアルミ箔の粉塵が洗浄槽内に残ってしまい、これを取り除く清掃がとても大変です。アルミホイルをなるべく長期間使用できる(条件を一定にするため)決められたガラスビーカーかステンレスビーカーに入れアルミホイルの穴の開き具合を確認します。テストごとにほぼ一定の穴あき状態であれば, 超音波発振状態は正常であると判定します。

小器具を洗浄する容器の判定にも使用できる

前回は中に入れる溶液と小器具を入れる容器についてのお話をしました。
詳しくは、「超音波洗浄機の効果的な使い方」をご覧ください。
その際に、小器具を洗浄する際に使用する容器は「ガラスビーカーもしくはステンレスビーカー」とご紹介しましたが、その他にも「この容器は使用できるか?」と迷った時に超音波の到達を確認する方法としてもこのアルミホイルを使用して確認をすることができます。超音波洗浄機本体の超音波発生に問題がなく、使用したい容器に入れたアルミホイルに穴が開かない状態であれば「中まで超音波が達していない証拠」になります。

まとめ

超音波洗浄機は使用中に音が発生しますので、その音の有無によって超音波の発振と勘違いをしている場合があります。超音波は音でも目視でも確認することはできませんので、定期的に超音波の発生をアルミホイルを用いて確認をするようにしましょう。

一般社団法人DHマネジメント協会
歯科衛生士 第2種滅菌技士 長谷川雅代

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長谷川雅代

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歯科衛生士/DHマネジメント専属インストラクター
「自ら積極的に清潔を促す行動ができる歯科衛生士仲間を増やしたい」の思いで院内の感染管理の周知のために活動中。
年に数回の講座を担当し、訪問セミナーも行う。
日本医療機器学会 第二種滅菌技士
日本アジア口腔保健支援機構 第一種歯科感染管理者の資格を所持。

歯科衛生士として臨床も続け、感染管理を広める活動の傍ら、スラッシュキャリアとしてウェディングブーケデザイナーとしても活動中。

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