毎日の診療に欠かせないグローブ。みなさんのクリニックにもスタッフの手の大きさに合わせて数種類のグローブが常備されていますよね。
ご存知だとは思いますがグローブは1日1枚ではなく、患者さんごとに交換です。
歯科衛生士のグローブにたくさんの血液が付着するケースはそうたくさんはないかと思いますが、施術中に想定以上にグローブが血液や唾液で汚れたら皆さんならどうしますか?今日はグローブの取り扱いについておさらいです。
グローブが汚染された時どうする?
普段の診療の中でグローブが汚染されてしまった時、あなたはどのような対応をしていますか?
①そのまま施術を続行している(アルコール綿でささっと拭く)
②グローブのまま手洗いをしている
③グローブを交換している
①そのまま施術続行すると
汚れている範囲にもよると思いますが処置にひと段落したら(例えばSRPのきりの良いところなど)次の処置に移る前にグローブを交換しておかないと、グローブに付着した唾液・血液で感染源を広げることになります。
患者さんのお口周りを汚す可能性もありますね。
患者さんにしてみればいくら「自分のもの」でも良い気がしません。
②グローブのまま手洗いをすると
指先についた血液を落とせば良いんでしょ?の感覚でグローブのまま手を洗いをしていませんか?
グローブを装着したまま手洗いを行うとグローブの性能が劣ってしまうので、行ってはいけません。
また、同様の理由でグローブの上から擦式の手指消毒をすることもNGです。
特に擦式の消毒剤はアルコール成分を有するものが多くあり、アルコール成分はタンパクを凝固させてしまう性質を持っていて、そしてプラスチックを劣化させる特徴があります。
グローブのままの手洗い及び手指消毒はいかなる場合もしてはいけません。
③グローブを交換すると
グローブは患者1人に1枚(1組)が鉄則ではなく、グローブの汚れはもちろん、長時間使用して術者の手に汗をかいた場合にも交換です。
また、小さな穴でも肉眼で見えるピンホールがある場合は交換をします。
施術中であってもグローブの破損が起これば直ちに交換です。グローブを一度外したら擦式の消毒を行います。
清潔なグローブで施術することは患者さんを守ることでもありますし、医療従事者も守ることになります。
まとめ
ということで、答えは③のグローブを交換する!ですね。
清潔なグローブは患者さんのためでもあり、医療従事者のためでもあります。
一般社団法人DHマネジメント協会
歯科衛生士 第2種滅菌技師 長谷川雅代
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