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感染管理から考えた医院内での観葉植物と生花

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来院された患者さんが少しでもリラックスできる空間を演出するためにクリニック内で色々と工夫をされていると思います。座り心地の良いソファーであったり、ウォーターサーバーで冷たいお水を用意したり。壁には定期健診を促す患者教育のポスターではなく、絵画を飾っているクリニックもありますね。あるいは観葉植物や季節のお花を飾っているクリニックがあるかもしれません。今回は医療機関の環境管理から考えるクリニックのお花や観葉植物について考えてみましょう。

観葉植物の効果

愛媛大学農学部の緑化環境工学研究室の仁科広重教授の研究では観葉植物の効果として

① リラックス効果(心理生理的効果)

② 目の疲れを癒す(視覚疲労緩和効果)

③ 快適な湿度調整(温熱環境調節・快適性向上効果)

④ 森林浴効果(健康物質フィトンチッド放出効果)

⑤ モチベーションアップ(知的生産性の向上)

⑥ ストレスの軽減

を発表されています。この効果だけを考えると観葉植物は来院される患者さんに癒しをもたらすことが期待できますね。

感染管理から考えた観葉植物と生花

感染管理から観葉植物を考えると土壌からの細菌やカビ汚染を考えることが必要です。土壌の中に微生物や虫が生息し、感染源になることが考えられます。「水がある」ということはセラチア菌など湿度の好きな微生物が繁殖層を形成しやすくなります。生花(切り花)においては水を頻繁に交換しておけば感染のリスクにならないと2003年のCDCが「医療施設における環境感染制御のためのガイドライン」の中で公開しています。

しかし、免疫不全患者(担ガン患者や移植患者、エイズ患者など)の方には注意が必要ともあります。

医療機関で切り花や観葉植物を扱うための予防策

今、切り花や観葉植物を医院に取り入れている場合は、5つの注意点をクリニックのメンバーで共有すると良いです。

✔︎花や植物は患者に直接接しないスタッフが取り扱う。

✔︎このような対応が困難ならば花を取り扱うスタッフは手袋を装着する。

✔︎植物を扱った後は手を洗う。

✔︎花瓶の水は隔日に交換して、水は患者身辺の環境から離れた流し台に捨てる。

✔︎使用後の花瓶は洗浄する。

生花での水以外の問題

「香り」と「アレルギー」です。生花の中には「香り」の強いものがあります。その香りが好きな方には嗅覚を楽しませてくれる素敵な空間になりますが、苦手な人もいらっしゃるはずです。アレルギーは「花粉症」のことを考えると、イメージがつきますね。患者さんがどの植物のアレルギーをお持ちかわからないので、歯科医院の診療室では、生花の取り扱いには特に注意が必要です。

アートフラワーで解決!

院内の環境管理から考えると観葉植物や切り花から、フェイクの観葉植物やお花を設置することで簡単にクリアできます。土壌はありませんし、水もありません。もちろん、香りや花粉のアレルギーも心配ないですね。観葉植物や切り花でもとても品質の良いフェイクが販売されています。

最近では、「アートフラワー」「グリーンオブジェ」「アートプランツ」を食卓に飾っている方も多いのではないでしょうか。安価なものから高価なものまでありますが、しっかりと見なければ本物かどうか見分けがつきにくいものがたくさんありますよね。

dentalflower

日本には四季がありますので、季節によってお花を変えて、患者さんをお出迎えることができます。受付や待合室に季節のお花があるのは心を和ませてくれますね。最近では歯科衛生士も個室をもち、診療することが増えてきています。歯科衛生士のマイルームに季節を感じるお花を設置することで、患者さんとの会話のきっかけになることもありますし、マイルーム用にアートフラワーを探しにお出かけするだけでもワクワクしますよね。

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まとめ

観葉植物や切り花には癒しを提供してくれる効果もあります。しかし一方で感染源として考慮しなければいけない部分も持ち合わされています。医療機関で観葉植物や切り花を扱う場合は予防策を実践するように心がけることが必要です。

最近では本物と見分けがつきにくいほど精巧に作られたアートフラワーが販売されています。土壌も水も香りもアレルギーもありませんので医療機関での扱いに最適ではないでしょうか。

 

長谷川雅代

長谷川雅代

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歯科衛生士/DHマネジメント協会専属インストラクター
院内の感染管理の重要性の周知に努める。
日本医療機器学会 第2種滅菌技士の資格を所持。
年数回の講座を担当。

歯科衛生士として活動する傍ら、ウェディングブーケデザイナーとして活動中。

webショップ「ウェディングブーケBonne Chance」、ウェディングに関するコラムサイト「花嫁ライブラリー」を運営し、多くのプレ花嫁に情報を提供中。

アーティフィシャルフラワーの特徴は、「まるで生花のような美しさを持つ造花」
アーティフィシャルフラワーならクリニックに持ち込んでも感染管理上問題ありません。患者さんをお迎えする受付に。チェアーサイドやメインテナンスルームに。無機質な空間に彩りを提案できます。
小さなものから大きなフラワーアレンジ、フラワーリース。
お花が大好きな人のリクエストを叶えることが得意。

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