技術

唾液腺マッサージのおさえておきたい3つの施術方法

定期的な予防メインテナンスをしている中で、唾液のでにくい患者さんにどのようなアプローチがあるのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。歯科医院でメインテナンスの際にできる唾液腺のマッサージについて、耳下腺、舌下腺、顎下腺の3つの唾液腺の施術について解説をしますので、ぜひ参考にしてみてください。

事前準備

唾液腺マッサージでは患者さんの頬を素手で触ることになりますので、爪が伸びていないかを確認します。また、十分に手洗いを行い、清潔な状態を保つことが大切です。患者さんによっては、素手で触られることが苦手な方もいますので、フェイスタオルも準備しておくと良いでしょう。

ポイント1:耳下腺のマッサージ(プロケアの方法)

12時のポジションから施述を行い、セルフケアと同様に、第2指から第5指の4本を頬に添え、耳下腺あたりに置きます。そして、後ろから前へ円を描くように動かしていきます。患者さんに目隠し用のタオルをおかけすることもありますし、直接素手て触ることが苦手な患者さんには、フェイスタオルの上からマッサージをすることもあります。

parotid

 

parotid2

ポイント2:顎下腺のマッサージ(プロケアの方法)

12時のポジションから施述を行い、第2指と第3指の2本の指を使ってマッサージを行います。耳の下から顎骨内側の柔らかい部分に手を当て、指先で押しながら顎下まで動かしていきます。強さも患者さんに確認しながら、快適なマッサージを行っていきます。患者さんにも唾液がでているかお声かけをしながら施術を行います。

chin

 

chin2

ポイント3:舌下腺のマッサージ(プロケアの方法)

12時のポジションから施術を行います。第2指と第3指を顎下に置き、舌を押し上げるようにゆっくりと動かしていきます。圧のかけ方に注意しながら、できるだけ上方向に押し上げるようにマッサージを行います。痛みがないか確認しながら行い、5回ほど繰り返すことで唾液がでてくるのを感じることができると思います。

sublingual gland

 

sublingual gland2

気をつけたいこと

1:マッサージの同意を得ること

患者さんにマッサージの同意を得て、セルフケアとプロケアの両方を行うことで、効果が期待できることをお伝えしていきます。

2:力加減を伺うこと

初めての施術の方は力加減を慎重に伺いながら行います。また、皮膚の薄い方なども痛みを伴いやすいため痛みのない快適な施術を心がけてください。

3:指先で痛みを与えないこと

指の先で痛みを与えないように指の平の部分を使って精術をしていきます。また、爪が伸びている場合は不快感を感じたり、痛みの原因にもなりますので、事前準備をしっかり行いましょう。

4:快適な施術を行うこと

マッサージをすることで唾液がでて、患者さん自身が快適に思って頂けるように施術を行っていきます。

5:唾液が分泌しているか伺うこと

そして、唾液がでているか確認の声かけをしながら行うことがポイントです。

まとめ

唾液腺マッサージは大唾液腺を意識した施術を行い、力の加減に気をつけ、快適に思って頂ける施術を心がけることがポイントです。また、患者さん自身にもマッサージを行っていただけるように、セルフケアの方法もご説明することをおすすめします。

塚本 千草

塚本 千草

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歯科衛生士のためのプラットフォーム「dhroom」設立者。
一般社団法人DHマネジメント協会 の代表として、「人材育成ができる歯科衛生士が歯科業界を変える」を理念に、歯科衛生士の仕事が好きで働き続けたい思いを実現するために日々活動中

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