皆さんのクリニックの手洗いの後の手拭きは何を使用していますか?エアータオルですか? それともペーパータオルですか?スタッフ共有の布タオルですか?
私が歯科医院で歯科助手のバイトを始めたのは、今から28年前。
今では考えられないかもしれませんが、バイト先のクリニックは患者さん用のエプロンは院長の奥様の手作り布エプロンでした。とても器用な奥様でしたので診療に使用するエプロンも作ってくださいました。診療中はそのエプロンを汚れたら取り替えますが1週間使用します。
同じく手拭き用のタオルがあります。こちらは毎日交換するものです。バイトの私は診療の最後に1日分のタオルを洗濯することがお仕事の1つでした。
多い時で1日90人近くの患者さんを診ます。6台のユニットで。
夕方近くになるとタオルは湿っぽくなりますが、歯科医師も歯科衛生士も手洗いをしてそのタオルで手を拭き、診療にあたります。そんなクリニックの風景が日常でした。20年以上前の話です。
手洗い後のタオルについて
皆さんのクリニックの手洗いの後の手拭きは何を使用していますか?
エアータオルですか?
それともペーパータオルですか?
スタッフ共有の布タオルですか?
手洗いの後に最適なタオルは?
手洗い時の重要なポイントに「洗った手を完全に乾燥させる」があります。理由は濡れたままだとかえって微生物による汚染が受けやすくなるためです。
そこで手を乾燥させる方法に何を用いるかが問題になります。選択肢は2つです。
「ペーパータオル」か「「エアータオル」です。
エアータオルの利点と欠点
利点はランニングコストの安さです。欠点は初期投資費用が高いですし、同時に複数人が利用できません。
また、乾燥までに時間もかかりますからその場から離れられない、音がうるさいなど利点よりも欠点の方が多い結果になってしまいます。
ペーパータオルの利点と欠点
利点は早く完全に乾燥することができますし、同時に何人でも使用できます。
医療現場では手洗いの回数が圧倒的に多いのでペーパータオルが実用的でしょう。欠点としてはランニングコストや補充する手間でしょうか。ゴミの問題もありますが、実用を重視するとペーパータオルになります。
清潔に管理するために上から下に引くカバーつきのホルダーが必要です。
布タオルの共有化
大人数でのタオルの共有化は交差感染の原因になりますので禁止です。
標準予防策の基本は清潔な手指です。せっかく手洗いをしても共有タオルで拭いてしまうと手は汚染されてしまいます。
まとめ
未だクリニック内のメンバーでタオルを利用している状況であれば改善をしてゆきましょう。
ペーパータオルは再生紙を利用したものでも十分です。実際に手を拭いてみて水分をしっかり吸収できる大きさのものであれば問題はありません。
一般社団法人DHマネジメント協会
歯科衛生士 第2種滅菌技師 長谷川雅代
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